いつもお世話になっています並木です。
世の中、沢山の本が出回っていて、いったい何を読めばいいんだろう?と迷ってしまいますよね。
そんな時は、今の私にあった本を教えてくれる方がいます。
いつも、お話させていただいている
敬愛する倉治竜太郎先生です。
行き詰まり、悩んだ時に先生の存在は、私にとっては、とても心強いです。
今日はこの本についてお話しますね。
歯周病学の迷信と真実 関野 愉、 小牧 令二
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1.エビデンス
この本に書いてある事は、全てエビデンス(治療が正しいという根拠)に基づいていますので、信頼度は120%!まさに、今の私には必要な事が詰まってます。
今まで私が学んできたことは、教科書や先輩からが殆どです。
教わった事を基本に、あれこれ考えて臨床に励んでいましたが、今まで当たり前に思っていたことが、この本によって驚きに変わり、歯科診療の幅が広がったように感じました。
教科書に書いてあるようなことを信じているようでは真実は見えない。
疑問を持ったら、エビデンスに基づいて確認する。これは、歯周病の世界では当たり前です。
毎日疑問だらけの私にはとても貴重な一冊です。
2.レントゲン
特に私が驚いたことは、レントゲンです。レントゲンさえ見れば、歯周病の進行程度がわかると思っていました。
私だけではなく、多くの歯科医院ではレントゲンからの情報だけで判断するところもあると思います。
ですが、レントゲンだけでは、歯周病の診断が難しい。
確かに、レントゲンは沢山の情報をくれますが、2次元の世界です。平面上なので正確な骨の位置が映し出されません。
前後の誤差といいますか、やはり、歯周ポケット検査をしっかりして、骨の形態を3次元的に確認することと、出血の有無は、検査によってしかわかりません。今、来院された患者様の現状の病気の状態を教えてくれるのは、レントゲンだけでは不十分すぎるというのがわかりました。
3.動揺歯について
口の中のぐらぐらしている歯を見て、レントゲンを見て、抜く選択肢をとられる歯科医院は沢山あると思います。
ですが、動いている歯は全て抜くのは間違えですと、この本はおしえてくれました。
検査をして、歯周病治療後の予後が安定していれば、動いていても抜く必要はないと。なんて力強い言葉でしょう。
それだけで、治療の幅がぐんと広がります。
4.ブラッシングについて
教科書にのってる色々な方法の磨き方を衛生士なら習得していますが、それにこだわる必要はない。
また、誰が使っても高い効果が得られる歯ブラシは存在しません。
魔法の歯ブラシなんてないんです。
誰一人として口の中は同じじゃないことから、磨き残しがあったらそこにあった磨き方をしてもらえばいいし、汚れがおちるなら、どんな磨き方でも良い。これにエビデンスがあるのが面白いところです。
そんなに一生懸命、方法にこだわる事はないんです。その方にあった、磨きやすい方法を探すお手伝いと思えば毎日が少し楽しくなる気がします。
もちろん、歯ブラシの力加減や、お口にあった歯ブラシの大きさはおすすめさせてくださいね。
5.まとめ
大切なことは、自分が信じてた事と違っていてもそれを受け入れ前に進むこと、新たな知識を得た事に喜びを感じ、何が真実かを判断できるような力をつける事。
私達、歯科医療は患者様の健康のためにあります。
定期的にメンテナンスに来られる患者様の状態を把握するためには、いろんな知識が必要です。
この本に書かれてる新たな知識を明日から役立てて行き、生涯を通じて、医院一同、皆様の健康のために貢献できたらと思います。
今年もどうぞ、大和田おか歯科医院をよろしくお願い致します。
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