滅菌とは何か、クラスBというものはなにか、順を追って説明していきます。
1.滅菌とはすべての微生物を死滅させること
歯科医院では患者さんごとに道具を「滅菌」しています。
この聞きなれない「滅菌」という言葉は、すべての微生物を完全に死滅させ、完全に無菌状態にすることなのです。
皆さんがよく耳する言葉の1つに「消毒」というものがあります。これらは滅菌よりも弱い方法となります。
「消毒」は病原微生物の感染力や毒力を消滅させます。
しかし芽胞(がほう)という熱や化学物質に耐性を持つ単細胞生物には効きません。「滅菌」だと芽胞も死滅させられるので、ここで違いが出てきます。
ちなみに芽胞を持つ細菌には炭疽菌、破傷風菌、ボツリヌス菌といった恐ろしい菌があげられます。あと、意外にも納豆菌も芽胞を持っています
2.滅菌するのにオートクレーブが必要となる
オートクレーブとは高圧蒸気滅菌器という滅菌するための機械です。
機械の中で気圧をあげて100℃以上の高温にすることによって、芽胞を含むすべての微生物を死滅させることが可能となります。
3.オートクレーブには3つのランクがある
オートクレーブは3つのランクがあります。今回導入したオードクレーブは最高ランクのものになります。
これで当医院ではすべてのランクの滅菌器が揃いました
クラスB滅菌器
最高ランクのこちらの滅菌器は滅菌するときに中の空気を抜いて真空状態にします
このことによって中空状(ちゅうくうじょう)の道具や複雑な構造をした道具の中まで滅菌できることとなります
クラスS滅菌器
こちらは特定の物だけをBクラス並みに滅菌できる機械です。
当医院ではアイクレーブミニというものを使用しています。
これは歯を削ったりするために使用するハンドピース専用の滅菌器です。
アイクレーブを使用することにより、ハンドピースの細かい部分まで完璧に滅菌できるようになります。
↑ハンドピースの中の構造は複雑だけど、クラスBとクラスS滅菌器なら中まで滅菌できる
クラスN滅菌器
こちらの滅菌器は、袋詰めされた道具や複雑な構造の道具は完璧に滅菌することができません。
包装されていない単純な構造の道具はちゃんと滅菌できます。
↑メインで使う治療の道具は単純な構造をしている
4.まとめ
滅菌器は一昔前まではNクラスが主でした。
当医院では開業時から最高ランクのBクラスが欲しかったのですが、手が出なかったのでIクラスとNクラスの併用をすることで凌いできました
しかし、このたびBクラスを導入できて「やっとか!」という思いであります。
滅菌器が3台になってしまって消毒室が狭くなったのはご愛敬…
これからも定期的に設備を見直し、進化していきたいと思います
大和田おか歯科医院
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